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Ayaka Umeda     梅田綾香

" undying tree "

「千秋の樹々」

10.27~11.17.2018

『千秋の樹々』

​染織作家である梅田綾香さんの迫力ある大作、『千秋万古』地元の安芸太田町筒賀町の大銀杏をモデルに描いた約3mのパネル作品や『瀑流の樹』巨木(柿の木)を表現したタペストリー、他盆栽や花を表現した近作品の数々をご紹介いたします。

秋真っ盛り、紅葉を迎えます自然豊かな森林地域に位置する安芸太田町でさてアーティストがどのような表現をするのか、若さあふれる作品をどうぞ皆様お楽しみください。

 

 

"undying trees" 

 

mm project is pleased to present an exhibition of Ayaka Umeda "undying trees".

Ayaka Umeda, her work is created by batik technique to incorporate elements of nature, water and air. 

The work of "eternity ginko" was created influence by our local treasure of huge ginko tree in Tsutsuga area in Akiota. The work of  "raining stream", she draw huge old persimmon tree that was lived more than generations, grow and break the blanches, artist express the tree is similar to a human world.

Exhibition is included current small art works.

Please enjoy our beautiful season in Akiota, that one of the best nature rich area in Hiroshima to seeing her beautiful work of ART in the gallery.

瀑流の樹work by Ayaka Umeda 梅田綾香作品

樹は折れてもそこから再生し強くなる。損傷しても生命途絶えず、たとえ死んでも樹を土台に新たな芽がでていたりする。特に柿の樹の枝は折れながら進んでいるように見える。

wあたしたちの身の回りの環境も一度にガラリと変わっていく。土石流、津波、洪水などの災害は街を飲み込み、これまでの環境の繋がりを断ち切る。しかし生物が存在するかぎりまたすぐい再生する。自然に新たな環境が生まれていく。長いスパンで考えると山野はもごもごと動き、街はにょきにょきと消えたり現れたりしている。今自信が居るところも塗り替えられて存在する一時的なものであることを時々考える。

人間の世界を俯瞰してみているような鴉からしてみれば柿の樹も一つの象徴体系も同じようなものだろう。一つの流れで潰れてもすぐに新たな枝がのび進んでいく。水に乗って動く染料が制御しきれない時間の流れを表現してくれると感じた。樹の時間と人間が体感する時間を表現した作品である。

​                      (梅田綾香)

work by Ayaka Umeda 梅田綾香作品
​『千秋万古』"eternity ginko"

​千秋は千回も秋を迎えるということであり、タイトルの意味は「過去から未来までずっと永遠」である。銀杏は世界最古の樹と言われるくらい長寿の樹である。再生能力が高く老樹になるにつれて気根や瘤が現れ、そちらを主軸を移しながら増殖することを知り不老不死のイメージを持った。

 制作のきっかけと主なモデルは「筒賀の大銀杏」であり、気根や瘤の形や木肌などを参考にしている。全体像は全国にある銀杏から構成している。

 大銀杏を見て、神社以上に惹きつけられるものがあり、様々な形を見出すことができるので、現在まで語られている物語や寺社彫刻の架空の生き物たちの生まれた場所だと感じた。何千年と存在する異質の樹がそれらの存在を支えているように考えられ、これからも物語の源泉になる根源的な存在として描いた。

 寺社彫刻に見られる龍や狛犬などは長い時を経て語り継がれる中で生み出された存在である。社会の型にはめられて変化していった姿が、この銀杏の葉が黄色く輝くとき本来の自然に還り過去の時空と行き来する、という設定でゲートのようにしている。

 銀杏を鑑賞した人がその木を通じて歴史や文化と対応するように、私たちの象徴体系で存在する本来は形のないものが、その象徴体系を抜け出して自然という母体に還ることもあるのではないか。したがって真ん中の後ろを向いた狛犬以外は具体的な姿を持たず、鑑賞者によってその生態を想像してもらえるようなきっかけとなる形としている。形を変えつつ永遠に存在する樹は、未来永劫新たな幻想を見せ続ける。

​                                         (梅田綾香)

work by Ayaka Umeda 梅田綾香作品
​瀑流の樹 Raiging stream
​phantasmagoric
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